薪

焚き火を何度もやって慣れている方は知っている人が多いとは思いますが、初めて焚き火をする人や初心者の人は何となく薪を買って焚き火をしていることも少なくないと思います。しかし、よく薪を買う時に『針葉樹』と『広葉樹』に分けて販売している所がありますが、この時にあまり焚き火の経験がない人はさほど気にとめずに買ってしまうかもしれませんが、この2つには大きな違いがあります。針葉樹と広葉樹の違いを知っているとキャンプをより効率的に楽しむことができるので知っておいても損はないと思います。

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針葉樹と広葉樹の違い

そもそも焚き火をする時の木材には針葉樹と広葉樹と2種類あり違いがあります。

針葉樹

針葉樹は字のごとく葉っぱが針のようにツンツンしているタイプの木です。(もちろん例外もありナギのように葉っぱが1枚物の針葉樹もあります)また、針葉樹は常緑樹と呼ばれ寒い冬でも葉っぱを落とすことがありません。寒い地域でも良く育ち成長も早く細長く育って行くのが特徴です。

広葉樹

広葉樹は形こそ色々ありますが字のごとく広い葉っぱタイプの木です。葉っぱを落とすタイプ落葉樹と落とさない常緑樹タイプがあります。広葉樹は暖かい所で良く育ち成長がユックリでありキノコのように丸く育っていくのが特徴です。

針葉樹と広葉樹の種類

針葉樹:スギ・マツ・ヒノキ・モミなど

広葉樹:ナラ・ケヤキ・クヌギ・カシなど

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重量の違い

木には細胞と細胞の間に空気の隙間があります。細胞と空気の割合(空隙率)で木の重量が変わってきます。薪は束で売られているのでそれなりの重量になります。

針葉樹:木の細胞間に空気が多く含まれているため全体が軽くなります

広葉樹:木の細胞間に空気があまりなく細胞が密になっているので全体が重くなります。薪を割る時に鉈の端を薪で叩いて割ると便利です。

硬さの違い

木の細胞が密になっているかどうかで木の重量が違いますが硬さも違ってきます。

針葉樹:ソフトウッドとも呼ばれ柔らかいです。広葉樹と比べ2/3~半分程度の硬さです。

広葉樹:ハードウッドとも呼ばれ硬いです。

燃え方の違い

本来、木は水分を多く含んでおり、拾った木を燃やしたりすると水分が多く煙がたくさん出てきたり、『バチッ』と爆ぜることが多くなります。
薪は、木材を数カ月(長い物では1年以上)も乾燥させて含水量が20%以下になってようやく薪として使えるのです。針葉樹は1~2カ月程度で乾燥し広葉樹よりも早く薪として使用することが出来ます。薪は水分が少なく密度が高く硬い薪が燃焼時間が長いということです。

針葉樹

空気を多く含んでおり油分も多く含んでいる種類が多いため良く燃え高温になりやすいです。良く燃える反面、あまり火持ちがよくないです。火がつきやすいので初めに針葉樹を燃やし、その後に広葉樹に火をうつしていくといいと思います。

スギ

売っている所が多く入手はしやすいです。もちろん針葉樹ですので燃えやすく比較的よく落ちています。

ヒノキ
花粉症で悩まされますが、ヒノキは風呂ガマにも使用され香りが豊かな薪です。良く燃えますが、スギよりは拾いにくいと思います。

マツ
油分が多く1番よく燃えます。もちろん火持ちも1番よくありませんが、よく落ちており拾う事も可能であり松ぼっくりは自然の着火剤といわれるくらいなので見かけたら拾っておくことをオススメします。下の商品はあくまでも着火剤程度の物です。

広葉樹

密度が高いので空気の量も少なく燃えにくいです。しかし、針葉樹よりも煙が少なく1度燃えると火持ちはいいです。
焚き火をする時には広葉樹を使うのがオススメですが、火がつきにくく値段が針葉樹に比べ高いです。

ナラ

ナラは広葉樹の中では中間的な硬さの薪であり燃焼時間も長く値段・入手のしやすさとバランスのとれた薪です。

 

ケヤキ

ナラより少し硬いですがやや燃焼時間が少ないようですが焚き火には十分適しています。

クヌギ

広葉樹の中でもトップクラスに硬い木材です。乾燥にかかる時間が短く比較的すぐに薪として使えるようになるのが特徴です。燃焼時間も長く高価な薪です。
下の商品はナラとクヌギがセットのタイプです。


カシ

最強の薪であり密度が高く硬いです。もちろん燃焼時間も長く焚き火にはもってこいです。しかしお値段が少し高くなります。

 

初めはどれがどうかはわからないと思います。お手頃な所で色々な薪が入っているものを使ってみるのもいいと思います。

薪の保管方法

薪はしっかりと乾燥させて作られているので、水がかかる所や湿気が多い所は避けるようにしましょう。キャンプで余った薪程度であれば薪用のバックに入れて雨を凌げ、通気性のいい所に保管していたら問題はないと思います。

 

ポイントとして・・・

➀雨が当たらないようにする
ガレージなどがあれば問題はありませんが、雨に直接当たらないように屋根の下に保管するのが好ましいです。しかし、屋根がないような所ではビニールシートでもいいので被せておくと雨から守ることができます。

②土の上には置かない
土の上に置いてしまうと土からの水分で湿気るので、なるべくは地面と直接接しない台の上に保管する方がいいでしょう。

③通気性を考える
本来、薪は湿気が最大の天敵であり通気性がいい所に保管するのが鉄則です。その時に井桁型に薪を並べて保管するのが通気性も良く好ましいですが、井桁型はスペースをとってしまうというデメリットがあります。焚き火で使ったあまり程度なら少し隙間が出来るようにして保管しておいたら問題はないと思います。でもなるべくなら1年くらいで薪を使うようにしましょう。もちろん家の中で保管するのもやめましょう。

④火器の近くに置かない
火の元の近くに置いて保管をすると燃え移って事故になるので絶対にやめましょう。

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